SCENE11. さてそのころとあるばしょでは
「お待たせしましたわ」
「…………」
「どうかしましたか?」
「あ。いえ。その……本当に、いいんですか?」
「何がですか?」
「……いや……いいんです、それなら」
「?ならいいですわ。ではみなさん、参りましょう」
『はいっ!』
「まあ、いいお返事♪」
「…………大丈夫か、このメンバー……」
さあて、いったいなにがおこっているのか。
SCENE12. あくむのはじまりはこおりとともに
「ようこそ、ザフト学園へ。さ、お嬢さん方、こちらへどうぞ」
「ありがとう、ミゲル。じゃ、遠慮なく」
「ちょっとフレイ!すみません、アイマンさん」
「いやいや、素敵なお嬢様方をお迎えできて光栄ですよ」
「無駄なことを言ってないでさっさと通してもらえませんかねアイマン会長」
「他校に来ても変わらぬその態度。素晴らしいよアーガイル君」
「お褒めに預かり光栄です」
「…………お前な……」
「ね、ねえミリィ。何か寒気がしてきたんだけど、気のせいかしら……」
「多分気のせいじゃないわよ」
「そ、そうよね……ってミリィ、何で平気なの?」
「だって慣れてるもの」
「ええ?!」
「やあ、アスラン」
「…………キラ。お前、大丈夫なのか?」
「え?何が?」
「何がってあの氷点下地…………あ、いや、何でもない」
「?……変なの?それよりさ、彼女は?」
「今迎えにやってる」
「そうなんだ?一体誰が行ったの?」
「……彼女の相手役だ」
「ああ、なるほどねー」
「……キラ……実はお前、怒ってないか?」
「何で僕が怒るのさ?アスラン、怒られるようなこと、したの?」
「…………自覚してないなら、いい」
「変なのー」
「おい……ニコル。俺たちは今どこにいるんだ?」
「何言ってるんですかイザーク。ここが生徒会室じゃなくて何だというんですか」
「そんなことは分かっているっ!俺が言いたいのはそんなことではなくてだなっ!」
「はいはい分かりましたよ。とにかくお客様をお出迎えしましょう」
「だからっ!その客がだっ!」
「あーはいはい」
「人の話を聴かんかっ!」
はやくもはらんにみちているようです。こんなのでだいじょうぶでしょうか。
SCENE13.おやくそくといえばそうなのかも
「……さて。オーブの方はこれで全員か?」
「ええ、まあ。もしかしたら後で理事長令嬢が来るかもしれませんがね」
「なっ……っ!!!!」
「あれどうしたの、アスラン?」
「い、今なんて……」
「ああ、カガリが来るって話?もしかしたら、だよ。劇に出るわけじゃないんだし」
「そ、そうなのか……?」
「うん」
「……なら、いいか……」
「いいのかそれは本当に。ともかく、とりあえず座って待っていてくれ。ニコル、お茶を入れてくれ」
「はい、会長」
「あ、私も手伝います」
「いいですよ。お客様なんですから」
「ありがとうございます」
「いいえ」
「ねえ、待っていてくれって……これで全員じゃないの?」
「あ、フレイやミリィには言ってなかったか。実は特別なゲストが参加してくれることになってね」
「特別な……ゲストって誰よ?」
「…………まさか……」
「まあそれは見てのお楽しみということで♪お茶でも飲んでリラックスしてくださいな、お嬢さん方」
「どうぞ」
「ありがとう……いい香り」
「しかもすごく美味しい!学校でこんなお茶飲めるなんて、贅沢ねー」
「クライン家御用達の茶葉ですから」
「あ、おい、ニコル、それは……」
「クライン家?それって……」
――――ガラリ。
「お待たせいたしましたわ」
はたしてやってきたのはだれでしょう(ばればれだとおもいます)