すくぅるらいふ<3>

SCENE7. みずのあかし。 

「♪しずかな……このよるに……♪」
ぱしゃん。くるん。ぱしゃん。
「すっげぇ……イルカが歌に合わせて踊ってるぜ。こんなのありか」
「ピンクちゃんやブルーちゃんは、ラクスさんと仲良しだから」
「は? 何だその、ピンクちゃんとブルーちゃんって」
「あのイルカたちの名前」
「あ、そうなのか?……けど、さっき確かギルとかなんとか言われてなかったけ」
「デュラギルとミーキャン、略してギルとミーってのが正式な名前らしいけど。でもラクスさん、何故かこの名前気に入らないらしくて」
「?何でだ?」
「さあ?直接聞いたわけじゃないから。ただ……キラが、その、さっき言った私の友達ね、が言うには、何だか嫌な気分になるんだって」
「……名前の響きが嫌とか?」
「そう言うことじゃないみたい。ただ何かね、得体のしれない不安というか、どこか怒りがこみ上げてくるというか……そんな気分になるらしいわ」
「……なんだ、そりゃ。ワケ分かんねえな」
「私に言わないでよ。私が言ったわけじゃないんだし」
「あ、わりぃ。そんなつもりじゃ」
「…………別に、いいけど」
「………………(やべ、怒らせた?)あ、あのさ、これ終ったらさ、どっか食べにいかねえ?」
「いいけど、何食べるの?」
「近くにうまい店、知ってるんだ、あ、もちろん俺が奢るからさ」
「え、いいの?」
「いいっていいって。遠慮すんなって」
「……わかった。ありがと」
「よし、決まりっ!(……ホっ。機嫌直ったみたいだ)」

『…………な〜んかディアッカ、途中から様子おかしかったわね……何で?』

みりありあさんのげんどうにふりまわされまくりのでぃあっかさんでした。それもまたせいしゅん。


SCENE8. おどろきもものきさんしょのき。

「ねえ、昨日初デートだったんでしょ?どうだった?」
「……どうだった、と言われても。楽しかったわよ、もちろん」
「いいわねー、青春してて」
「それなんかオバサンくさいわよ、フレイ」
「……う。い、イイじゃない、親友の門出を喜んだって」
「門出って……あのね」

キンコンカンコーン。
「お呼び出しいたします。1年A組フレイ・アルスターさん、同じくミリアリア・ハウさん。至急生徒会室まで来てください。繰り返します…………」

「何、何で呼び出し?」
「……フレイ、またなんかやったでしょ」
「やってないわよ!大体それなら呼ばれるのは私一人でしょ!」
「そういえばそうね」
「そうよ!それに、生徒会室に来いって言ってたわ。ってことは呼んでるのはサイじゃないの」
「あ、そうね。……でも、何かしら」
「さあ?でも、どうせ大したことじゃないわよ」
「……大したことじゃないのに校内放送は使わないと思うけど」
「サイならやりかねないわよ」
「………………確かに」

「へっくしゅん!」
「サイ、風邪?」
「……あー、いや。きっと誰かが噂してるんだろ」
「フレイとミリィじゃないの、それ?」
「かもな」
「ねえ、それよりさ、ホントにやるの、これ?」
「やるさ。もう決まったんだ」
「決まったっていうか……決めたんだろ、サイが」
「キラだって反対しなかったじゃないか」
「ま、楽しそうだし。けどさ、ボクがサイを殴るシーンもあるよ、いいの?」
「……そこは省く」
「えー」
「えー、じゃない!当たり前だろ、そんなの!」
「ぶー」
「ぶーって……お前は子供か。ま、ともかく。あとはそろってからだな」
「そうだね」

ガラガラっ。
「あ、来た」
「ようこそ、お嬢さん方」

さて、さいときらのたくらみとは、これいかに。



              



イルカの名前はかなり強引(爆)。けど分かる人には分かる、というか分からない人はいないと思いますが(笑)。
それはともかく、サイとキラの企み、もとい企画は……次回のお楽しみで。
やってみたかったんですよー、最近またハマりかけてるので……(^_^)