SCENE16.あすらんのすきるはじょなんです
「えーと、それではメンバーがそろったことですし、改めて紹介を。とりあえず俺から。ザフト学園生徒会長のミゲル・アイマンです」
「プラント女学院高等部1年、ラクス・クラインですわ。今回皆様の劇に参加させていただけることになりましたの。至らないところもあるかと思いますがどうぞよろしくお願いいたします」
「同じく高等部1年のルナマリア・ホークです!よろしくお願いしますね、アスランさん!!」
「……ぶっ」
「なっ!汚いではないか貴様!俺に対する嫌がらせか?!」
「ち、違……げほっ」
「イザーク、論点がずれてますよ。……にしても、妙ですね」
「あーお姉ちゃんズルイ!中等部3年のメイリン・ホークです。私はお手伝いなんですけど、頑張りますんでよろしくお願いします、アスラン・ザラさん」
「げほげほげほっ」
「アスラン、大丈夫ですか?」
「げほっ。い、いや、そのあの……げほげほっ」
「……あー、えーとルナマリアちゃんとメイリンちゃんだっけ?2人はどこでこのおバカと知り合ったのかな?」
「バカなんて失礼です!アスランさんは私たちの恩人なんですよ!」
「そうです!」
「……お前何やったんだよ、アスラン?」
「道に迷って知らない人にからまれているところを助けてくれてたんです!」
「おまけにその後道案内までしてくれて。でも分からなくて一緒に迷っちゃいましたけど」
「けど颯爽と助けに来た時はすごくカッコよかったです!」
「迷っても最後まで私たちのこと見捨てなかったし」
『もう、すっごくステキでしたっ(≧∇≦)』
「……あー、ひとつ聞いていいかな」
「何ですか会長さん?」
「いや会長っていうとあっちにもう一人いるから。ミゲルって呼んでくれると……ぶほっ!」
「何をどさくさに紛れてバカなこと言ってるんですか会長」
「ニコル……いきなり何するんだお前は!」
「不意打ちは大抵いきなりやるもんですよ」
「そりゃそうか。……ってそんなことは聞いてないだろうが!何で……って……おい、ニコル」
「何ですか、会長?」
「お前、目が据わってるぞ?」
「いやですねえ会長、僕は別にアスランが誰とどうなっていようと気になんかしてないんですよ?」
「……だったら直接本人にやればいいだろ?」
「だから気になんてしてないって言ってるじゃないですか」
「…………あっそ」
「アスランさん、どうしたんですか?」
「もしかして私たちのこと、忘れちゃってたとか?そんなことないですよね?」
「ああ……いや、別に忘れてはいないけど」
「よかった!じゃあこれからよろしくお願いしますね!」
「だからお姉ちゃん抜け駆け!私も私も!一緒に頑張りましょうね!」
「……はあ……よろしく……」
「んん?なんだかよく分からないことになってるではないか?!おいディアッカ、説明しろ!」
「いや俺も何がなんだか。とりあえずアスランとあの子達が知り合いだってことくらいで」
「何だと!アイツはまたしてもそんな羨ま……いやいやふしだらなことを!許さんぞ!」
「……いや別に羨ましくはないんじゃ……てゆーかステキっていうのかアレは」
「とにかく許さんぞアスラン!」
「……だったら変わってくれよイザーク…………」
「ねえサイ」
「ん?」
「これ……いつになったら終るの?」
「さあな。そのうち飽きて戻ってくるだろ」
「飽きてって……ミリィ、アンタも何か言うことないの?」
「最初は何か言おうと思ったんだけどね。もう諦めたわ」
「え……」
「さすがミリィですわね」
「あ、ラクス。こっちに座りなよ。今お茶入れるね?」
「キラ。お茶ならわたくしが入れますわ。うちのお茶ですもの」
「あ、そうだね。じゃあ任せちゃおうかな」
「お任せ下さいな。皆様も飲まれます?」
「ぜひに」
「私もお願い」
「そちらのお嬢様は?」
「え?私?じゃ、じゃあ私も……お願い……できるかしら」
「分かりましたわ♪」
みんながもどってきたのは、さいたちがもういちどおちゃをおかわりしてのんだあとでした。